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概要

顔写真 氏  名: 櫻井 啓輔(サクライ ケイスケ)
所  属: 生命環境系
専  攻: 生物科学
研究分野: 動物生理学
職  名: 助教
学  位: 博士(理学)
学位取得大学: 京都大学大学院 理学研究科(2007年7月)
着任日   : 2012年10月1日
メンター  : 中田和人教授
研究室   : https://sites.google.com/site/utsukubaphysiology/

視覚機能の違いをもたらす光受容体の分子進化過程の解明

 生物が環境因子を脳神経情報へコードし生命活動に利用する作動原理を包括的に理解するためには、分子・細胞・器官各レベルにおける分子生理学的な解析が不可欠と考えられている。脊椎動物の視覚を司る網膜においては、異なる二種類の光受容細胞―錐体視細胞と桿体視細胞―が、それぞれ明るい環境下で機能する明所視と、暗い環境下で機能する暗所視という、二元的な視覚系を担うことが知られていますが、このような異なる機能をもたらす因子に関してはまだ不明な点が多い。我々の行った研究により、両視細胞に存在する光受容体タンパク質の暗状態での安定性が異なっており、これが要因となり視細胞で発生する暗ノイズの頻度の違いや、昼間視・暗所視という視覚機能の違いがもたらされることが示されました。両視細胞は共通の祖先型視細胞から派生し、進化の過程で現在の様に異なる視覚機能を担うようになったと考えられています。しかし、視覚機能の特性をもたらすこのような光受容体タンパク質の性質が、どのような分子進化プロセスを経て獲得されたのか、また、暗状態でのタンパク質の安定性を支える分子基盤は何かはよく分かっていません。
 本研究では、両視細胞の生理機能が光環境に適応した進化プロセスを明らかにすると共に、視細胞の生理的特性を決定するタンパク質の分子的基盤の解明を目指します。また、マウスやアカハライモリといったモデル動物を実験材料として用い、網膜の2次ニューロンや松果体といった視細胞以外の神経組織に関する研究を行い、脊椎動物が備える光受容機構の分子生理基盤を明らかにしたいと考えている。

 

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